副鼻腔炎(蓄膿症)の手術

副鼻腔炎(蓄膿症)の手術について

副鼻腔炎(蓄膿症)の手術について保存療法ではよくならないケースや、いったん改善しても再び悪化を繰り返す場合には、副鼻腔炎の手術が必要になります。
現在は内視鏡を用いることで肉眼では見えない鼻の奥や角度のある部位を直接観察しながら繊細な手術操作を行うことが可能です。
ただし、内視鏡による手術は数多くの経験や高い技量、解剖学の精緻な知識などが不可欠です。手術を検討する際には、こうしたことを考慮してしっかりした医療機関を選んでください。
なお、従来は数週間の入院が必要だったこうした手術を、当院では内視鏡的を使うことにより日帰り手術で行っています。

副鼻腔炎(蓄膿症)の手術には、従来の手法に比べ侵襲の少ないESS(内視鏡下副鼻腔手術)を施行します。

ESS(内視鏡下副鼻腔手術)

ESS(内視鏡下副鼻腔手術)鼻の穴から細い内視鏡を挿入して鼻腔と各副鼻腔の隔壁を開放し、病的粘膜を除去する手術です。副鼻腔の生理機能を保つ効果が見込めますし、手術後の嚢胞発生頻度が大幅に抑えられますが、執刀する医師に高い技術や知識と豊富な経験が必要とされます。
以前行われていた手術では、上唇の歯肉を切開して上顎骨の一部をノミで除去し、炎症を起こしている粘膜をできる限り剥がすという方法をとっていました。
そのため、術後の痛みと出血が強く、顔も腫れが大きく、頬部のしびれ感が残ることがあったのです。また、侵襲の大きな手術なので数週間の入院が必要ですし、副鼻腔が本来の生理機能を失う可能性や、術後嚢胞という膿や粘液が溜まる疾患を発生させることもしばしば起こりました。
現在は副鼻腔の病変を改善させ、鼻の中と副鼻腔の間がきちんと通るようにする程度の粘膜除去を行うことでよりよい結果を出せるようになっています。
ESSの特徴としては他に、術後の痛みや出血が比較的少なく。顔の腫れはほとんどないことがあげられます。

内視鏡手術後の治療

日帰り可能な内視鏡による副鼻腔炎の手術も、術後の経過観察と治療はとても重要です。術後1ヶ月は毎週1回、2ヶ月後は2週に1回、その後は月に1度、術後治療と経過観察に来院いただくというペースが望ましく、1年経過して問題がなければ治療は終了です。
当院は遠方から手術を受けに来る患者さんが多いのですが、こうした通院が困難な方にはお住まいのお近くにある信頼できる耳鼻科をご紹介し、術後治療をそちらで受けていただいています。

24時間WEB予約
一番上に戻る